夢道


「小さいころの俺は、
臆病者で勝手で、
みんなに迷惑ばかりかけていたんだ…
だけど、あいつそんな俺を変えてくれたんだ」


コウさんの顔が少しだけ、

微笑んでいるように見えた。


「あいつと俺はいつも一緒にいた。
いろんなことした…
よく喧嘩もしたけど、
俺たちは本当に仲が良かった……」


やっぱり私には、

経験したことのないような

思い出ばかり。


「あいつのおかげで俺は大きく変われた。
でも……、
俺は弱いままだった……
ずっとあいつに支えられてばかりで…」


ノイさんが聞かせてくれた

思い出に、

似ているところがあった。


だからコウさんの話しを

ノイさんはどんな気持で

聞いているのかなって思った。


ノイさんの表情は、

明るい顔じゃなかった。


真剣な顔をして、

コウさんの話を聞いていた。



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