本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
「ごめん。頭冷やしてくる」
このまま一緒にいたら嫌な自分を小牧君に見られてしまう。
わがままで、身勝手な自分が嫌だ。
でも考えれば考えるほど頭の中はクリスマスのことでいっぱいになってた。
「そんなことはいいんだって。とにかく座れよ」
どうでもよくない。このままだとわがまま言って小牧君を困らせるに違いない。
「離して」
「杏奈!」
ど、どうしようなんか熱いものがこみ上げてきた。
ダメ!泣いちゃダメ・・・・そう思うのだけれど
感情が高ぶってじわじわと目に涙があふれる。
「はな・・・して」
だが私の言葉とは反対に小牧君は離してくれない。
「何言ってんだよ。だいたい俺は怒ってるんだからな」
「怒ってるならこの手を振りほどいてよ。それで私なんかほっといてクラスのみんなと仲良くやってればいいじゃない」
こんなこと言いたくないのに感情が高ぶって自分の気持ちをコントロールできなくなっていた。
「え?どう言うこと?」
小牧君も私が何を言っているのかわかっていない様だった。
「みんなと・・・仲良さそうにクリスマスの事話してたじゃない。小牧君を囲んでかわいい女の子たちと仲良さそうに計画立ててたじゃない。私といるより小牧君はあの人達といる方が似合ってるよ・・・」

凄く嫌な人間になってる・・・もう駄目だ

これで私たちは終わる・・・・そう思った。
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