男装騎士~あなたの笑顔護ります~
レオさまの後を、遅れないように必死でついて行く。
歩幅が違いすぎて、息切れをしながら。
どんどん近づいてくるそびえ立つ城。
私はまたあそこに戻るんだ。
「レオさま!!」
門のところまでやってくると、門番が慌てた様子でレオさまに駆け寄った。
それもそうだ。
従者も連れず外を出歩いていたんだから。
「騒ぐな」
「ですが!おひとりでどこに!」
門番を軽くあしらいながら中へと進む。
私は戸惑いながらもそのあとを追う。
「貴様、一体!」
門番の視線が私に向けられる。
私は、ドキッと肩を震わせる。
「いい。それは、俺の連れだ」
それを助けてくれたのはレオさまだ。