男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「ご、ごめんなさい・・・。俺・・・」
相変わらず、男のふりを続けている私。
出て行った時から、いつもの自分に戻ればよかったのに、できなかった。
レオさまに会って、男のふりを続けてしまっている自分がいたんだ。
「そんなにも、俺が逃げ出すのが不安なら、その者を俺につけておけばよい」
「レオさま?」
「日夜、俺の側で俺を見張っておればよい」
「それは、どういう・・・」
グレンが怪訝な表情を見せる。
レオさまの言葉の意味をくみ取ろうと必死だ。
私だって、どういう事なのかさっぱり。
「おいお前」
「は、はい!」
レオさまに突然呼ばれ、背筋をぴんと伸ばす。
「荷物をすべて持って俺の部屋に来い」
「荷物をすべて?・・・どうしてですか」
「お前は今日から俺の部屋で過ごすのだ」
・・・・・・・はい?
レオさまの言葉がうまく入っていかない。
今、なんて言ったの?
誰が誰の部屋で過ごすって?