男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「そんな者は、初めてだったからな」
「初めて・・・?」
「だから、興味を持ったのだ。貴様という人間に」
真っ向からぶつかってきてくれる人が初めて?
でも、グレンは熱心にレオさまの事を想って、一番レオさまにはっきりモノが言える立場で・・・。
「でも、グレンだって・・・」
「・・・あいつは、肝心なことはなにも言えない。俺に引け目を感じているから」
「引け目・・・?」
レオさまは、それ以上なにも言わず黙り込んでしまった。
引け目って、なんだろう。
グレンとレオさまの間に何かがあったんだろうか。
グレンは、誰よりもレオさまを想い、レオさまを慕い、護ろうとしている。
それなのに。
「言っておくが、お前をここにいれたのは、護衛のためではない」
「へ?じゃあ、なんのために」
「言っただろう、俺はこの時間まで入り込まれたくないと」
だったら尚更、私をここに入れた意味が解らない。