男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「レオ・・・」
剣を鞘に納めると、レオに向き直る。
どう説明したらいいんだろう。
「騙していたのか」
「え・・・」
「男のふりをして、俺を騙してあざ笑っていたのか」
「あざ笑うなんて、私は!」
蔑みの瞳を向けられる。
ズキンと胸が痛む。
レオは女が嫌いだって言ってたのに。
だから、絶対ばれたらいけないって・・・。
「レオ、聞いて、私は!」
「もういい、出て行け」
「レオ!」
「出て行けと言っているだろう!貴様の顔などもう見たくもない」
冷たく刺すような言葉。
優しかったレオは、すっかり身を潜めてしまった。
私は、ウィッグを拾い上げるとレオの部屋を飛び出した。