さちこのどんぐり

そんな日々が続いたある日、
さちこが、いつものように女の子を部屋の前で待っていたら、
その日、女の子は夜遅くに泣きながら帰ってきました。
昼間は笑顔で楽しそうに出かけて行ったのに…

「どうしたのかにゃ…泣いてほしくないにゃ…」

さちこは、その女の子に笑ってほしくて、
頑張って、とても大きな立派な「どんぐり」を見つけました。

「これを届けたら、きっと…
すっごくすっごく喜んでくれるにゃ!笑ってくれるにゃ!」

さちこは例の部屋の前に向かいます。
しかし、そのとき
通りかかった車に跳ねられ
さちこは死んでしまいました。




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