あなたの優しさが…雅樹の想い
俺は考えていた。
美咲と家族になること。
『大東…』
俺は珍しく大東に弱音を吐こうとしていた。
美咲と籍を入れたい
けど
……
俺は桐生組の若頭
美咲は俺の店の風俗嬢だった
そんな美咲と籍を入れて
傘下の連中や組の連中は
これからも
俺についてきてくれるんだろうか…
「若が決めた方なら大丈夫ですよ」
大東は
エスパーだ。
俺が考えていること
なんでも理解してやがる
『大東…』
「美咲さんのことになると、本当に弱いですね」
『はっ?そんなこと……』
そんなことあるな…
今まで
女のことで悩んだりしたことがねぇ。
「着きましたよ」
そう大東に言われて
外に目をやると
ジュエリーショップ…
『は?用事ねぇよ。』
「プロポーズするのに指輪ですよ」
あ……
『お前には敵わねぇな』
そう言って
俺は
美咲へ贈る
指輪を買うことにした。