あなたの優しさが…雅樹の想い
「いらっしゃいませ、桐生様」
店員が寄ってくる
「本日は、どのようなものを…」
店員が話してる言葉すら
入ってこない
美咲はどんなのがいいんだ…
「こちらのダイヤのは、いかが……」
店員の言葉にかぶせて
「そういうのは結構ですので」
「それと、オーナーを呼んでいただけますか」
大東が言う。
奥からオーナーが慌てて出てきて
「いらっしゃいませ、申し訳ございません…うちのスタッフが…」
『あ?いや、いいんだ』
そぅ。俺は
女の店員が嫌いだ。
いらぬ説明をし
臭い香水が鼻につく。
「桐生様、VIPルームへどうぞ」
そう言われ
大東と移動する