レイアップ


「うん・・・」

ミウは、あまり答えたくなさそうな様子で、バッシュの靴紐を結びなおしていたが、おれはかまわず質問を続けた。

「学校はどこ?てゆーか、なんで初めからおれの名前知ってたんだ?それに・・・」


「ダメ」

急にミウがおれの顔を覗き込むように近づいていった。余りに距離が近すぎたので、目のやりばに困った。すぐ真下には、夏服のボタンが2つ3つ外され、中はふっくらとした胸が見え隠れしている。正直少し下着の色も見えてしまったが、ここで話すのはやめておこう。

「もう!女の子のことをそんなに詮索するもんじゃないの。今後、質問は極力さけるよーに!わかった?」


そんなことをいわれても、いきなり現れた突っ込みどころ満載の女に質問するなというほうが難しい。


「じゃあ、こうしよう。おれが1ON1でミウに勝ったら一つ質問に答えてもらう。どうだ?」


「うん、いいよ。オモシロそう」

自信ありげにミウがニコッと、余裕の笑みを浮かべた。

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