不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 真剣味を帯びた声を発する染谷さんとは反対に、未だに瀬戸さんはあっけらかんと明るく冗談っぽい口調のままだ。
 それがすごくアンバランスで、なぜかわからないけれど嫌な予感がして、私は季節に似合わない冷や汗が出てきた。

「瀬戸さんは風見さんの味方だから、俺の邪魔をするんですか?」

 そう質問された途端、瀬戸さんが綺麗な顔を崩してアハハと噴き出すように笑う。
 そして、左手をブンブンと顔の前で横に振った。

「私、別に風見くんの味方じゃないわ。どうして私が風見くんのためになんか……」

「だったらなんで……」

「彼女の味方なの。かわいい緒川さんのね」

「っ………」

 さっきまで笑っていた瀬戸さんの顔つきが、一瞬にして引き締まった。
 さすがにそれで、染谷さんはなにも言えなくなって言葉に詰まる。

< 253 / 298 >

この作品をシェア

pagetop