不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「なにに遠慮することがあるの。自分の彼氏でしょ」

「は、はい」

「緒川さん、女は度胸よ!!」

 大丈夫、という意味を込めて、瀬戸さんが自分の右手を拳にして、心臓を力強くドンドンと叩いた。

 私はとても幸せ者だ。
 こうしてまた、臆病な私の背中を押してくれる人がいる。

 なんて恵まれているのだろう。
 そう思うと、ついに目の淵に溜まっていた涙が瞬きと共にポロリと零れ落ちた。

「泣いてる場合じゃないわよ。今すぐに行きなさい!」

「行くって……どこに……?」

「風見くんの元に。行って、その不安な気持ちとか思ってること全部、素直に吐き出してきなさい」

「瀬戸さん……」

「それが響かないヤツじゃないわ。風見くんは」

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