不機嫌な彼のカミナリ注意報2
ニヤニヤと冗談めかした口調で瀬戸さんにそう言われて、私は愛想笑いどころか、顔が青ざめそうだった。
「い、行ってきます!!」
「頑張って! 風見くんによろしくね」
立ち上がってガバっと深く頭を下げ、私は上着を羽織りながらあわててお店をあとにした。
こんなに全力で走ったのはいつぶりだろう。
私はいつも奥手で。
人に譲って気を遣って……流れに流されるままだった。
それで自分が損をしていると思ったことは一度もないし、それでいいと思っていた。
だから本気でなにかを得たいと、必死になったことなんて今までなかったのかもしれない。
走っていると、普段運動不足なせいか、だんだん息が切れてきた。
ヒールの高い靴を履いているわけでもない。
だけど一応はパンプスだから、それがまたスニーカーとは違って走りにくい。
「い、行ってきます!!」
「頑張って! 風見くんによろしくね」
立ち上がってガバっと深く頭を下げ、私は上着を羽織りながらあわててお店をあとにした。
こんなに全力で走ったのはいつぶりだろう。
私はいつも奥手で。
人に譲って気を遣って……流れに流されるままだった。
それで自分が損をしていると思ったことは一度もないし、それでいいと思っていた。
だから本気でなにかを得たいと、必死になったことなんて今までなかったのかもしれない。
走っていると、普段運動不足なせいか、だんだん息が切れてきた。
ヒールの高い靴を履いているわけでもない。
だけど一応はパンプスだから、それがまたスニーカーとは違って走りにくい。