不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 そう言うが早いか、右手をぐっと引っ張られるように掴まれて、明るい外灯のほうへ手の平をさらされる。

「とりあえず病院に行くか」

「だ、大丈夫ですよ。擦りむいただけですから」

「でもお前、膝はけっこう血が出てるぞ?」

 一生懸命走って来たから、血の巡りがよくなっていて、余計に出血しているのかもしれない。
 真剣な顔をする風見さんに対し、私はそれでも首を横に振った。

「本当に大丈夫です。ちゃんと動くから骨は折れてませんし、見た目ほど痛くもないですから」

 痛くない、は……半分ウソだ。
 出血していると認識した途端に、痛くなってきたような気がする。


< 283 / 298 >

この作品をシェア

pagetop