不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「俺だってお前が男からモテるのは意味不明だ」

「失礼なこと言いますね!」

「お互い様だろ」

「私も風見さんもモテ要素は『顔』なんじゃないですか?」

 ああ、疲れる。
 仕事で疲れている今の俺を、清瀬の戯れ言はさらに疲れさせる要因だ。

 モテ要素は『顔』?
 お前は自分でその武器を今まで巧みに使ってきたことだろう。
 やはり俺は、美人だと自覚のある女は鼻につく。

「あはは。風見さんの口がムニュって歪んだ~。不機嫌なとき、風見さんってそうやって顔に出ますよね」

 俺の顔を凝視しながらケラケラと笑う清瀬に、心底イラっときたのは言うまでもない。
 だが、相手が酔っているということを差し引いて、ぐっと堪えた。

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