不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「明日、寝坊で遅刻なんかするなよ?」

 念のため静かにそう忠告して、再びエレベーターに戻ろうと清瀬に背中を向けたときだった。

「待ってください!」

 歩き出した俺に対し、清瀬がその歩みを止める。
 自分の背中に……人の身体の温かな気配がした。

「……何のマネだ」

 振り返ることもせずに前を向いたまま、ピッタリと俺の背中に抱きついてきた清瀬に問いかけた。

「ちょっと、上がっていきませんか?」

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