不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「頭の中がお花畑になってるね」

 ニヤニヤと、あらゆる妄想を繰り広げながらマーケティング部に戻ると、途端に隣のデスクからそっと面白げにそう囁かれた。

「なっ、なんですか、お花畑って」

「いや、顔が。見事にトリップしてたから」

 クスクスと笑いを堪えるその素振りは、まるで先ほどの私たちを間近で見ていたかのよう。

「緒川さんは集中力が欠けてますよ~って、あとで風見さんに言いつけようかな」

「ちょ、笹岡さん!」

「あ、でも。その原因を作ってるのは風見さん本人か」

 そう言って完全に私をからかいにかかる。

 というか、そんなに私はわかりやすいのだろうか。
 隣のデスクで仕事をする笹岡さんを何気なく見ていたが、ふとここで重大なことを忘れていたと気がついた。

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