不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「緒川さん、探したわよ」

 皆口さんの対処でいっぱいいっぱいなところへ、新たな人物が私に話しかけてきた。
 後ろからの、その聞き覚えのある声音に心臓が口から飛び出そうなくらいに驚き、背筋にはゾクっと悪寒が走った。

「ランチに誘おうと思って」

 不自然な笑みを顔に貼り付けて振り返ると、今日も隙がなく美しい清瀬さんが立っていた。

「ラ……ランチ、ですか?」

「ええ。今日はふたりで」

「ふたり?!」

「嫌なの?」

 肝が冷えるどころか、寿命が何年も縮まりそうだ。

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