不機嫌な彼のカミナリ注意報2
「いえ。いえいえいえ! 嫌だなんてとんでもないですよ! 光栄です!」

 清瀬さんの美しさの中にある冷たさとでもいうべき視線が私に突き刺さった気がした。
 顔の前でブンブンと手を振り、嫌じゃないのだと否定の態度を示す。

 ……だけど、私が背中で隠すようにしていた皆口さんの存在に、当たり前だけれど清瀬さんが気づかないわけがない。

「あ、でも……すみません、今日は彼女と先に約束してしまってるんですよ!」

 おもむろに私は皆口さんの腕を取り、仲の良さそうな素振りを見せる。
 咄嗟についた嘘にしては、上出来ではないだろうか。

「そうなのね」

「本当にすみません!」

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