ツンデレ専務と恋人協定
好きだって伝えられたらどれだけ幸せになれるだろう。

だけど、その幸せを駄目にしたのは私だ。




専務の専属秘書から外れて、数日がたった。

あれから専務と会うこともすれ違うことすらもない。

専務はすごい立場の人で、一般社員がそう簡単に会える人じゃないんだと思い知った。

だけど、会わない方が専務への気持ちも薄れていくだろうからちょうど良かった。



「里田さん。これとこれもお願いね」


そう言って秘書課の先輩が私のデスクの上に何枚もの用紙を置いていく。


「明日の朝イチで使うから今日中にお願いね」


明日の朝イチってことは今日もまた残業か。

ここ数日、こうやって仕事を押し付けられるように与えられて毎日残業が続いていた。

社内には私と専務が別れたと言う噂がすでに流れていて、専務のコネで入った私は虐めの対象みたいになってる。

だけど、コネで入ったのは事実だし、皆はすごく勉強して大学を出て、就活も頑張って働いてきたんだから当たり前の扱いだと思う。

それに働いてる方が専務のことを考えなくて済むから都合が良かった。



< 128 / 232 >

この作品をシェア

pagetop