ツンデレ専務と恋人協定
「疲れたか?」

ボーッとして考え込んでいたからか、専務は私の顔を見て聞いてくる。


「大丈夫です」

「飯くるまでベッドで横になるか?」

ネクタイを緩めながら聞かれ、ドキッとしてしまう。


「いえ、大丈夫です」


考え事をしていたから、何も思わずに専務についてきたけど、ホテルの部屋で食事だなんて初めてだ。

他のレストランが開いていない時間ってわけでもないのに、ここを選んだのはゆっくり話が出来るからだと思うけど。


「シャワー浴びてくるから適当に休んでろ」

「はい」


そう言い、ネクタイを外した専務はシャワーを浴びに行ってしまった。

私は窓際まで行き、相変わらず綺麗な夜景にうっとりとしていた。

だけど、やっぱり考える事は、会長から言われた“結婚”の二文字。

専務はどう思ったんだろう?
これからアメリカへ行って、大変になるのに結婚なんてできないって思ってるかもしれない。


あれやこれや考えていると、専務がシャワーを終え出てきて、それとほぼ同時にルームサービスが運ばれてきた。

料理がテーブルに並べられ、ワインで専務と乾杯し、食事を始めた。

会話に結婚のことは一切出ずに、アメリカへ行ったらどこかへ遊びに行こうや、お姉ちゃんところに挨拶にいつ行くだとかそんな話ばかりだ。

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