ツンデレ専務と恋人協定
絶対悪いだなんて思っていないだろうと思っていたから、専務が謝ってくるなんて意外だ。

ああいう事を無理やりしてくるのは許せないけど、専務のこんな顔を見たらあまり怒れないよ。

「もう絶対しないで下さいね!」

あたしは専務に向かってそう言って許すことにした。

「わかんねぇ。栞奈の行動次第だな。ほら、早く行くぞ」

専務はそう言って、さっきまでの表情は嘘のように消え去っていてエレベーターへと向かっていった。

簡単に許そうだなんて思った自分が馬鹿みたい!

「ほら早くこいよ」

エレベーター前から大きな声でそう言う専務に呆れながら、私は席を立ち鞄を持って専務のところまで行った。

結局一緒に会社を出ようとしてるし、私は何故かいつも専務の強引さに逆らえないでいる。


エレベーターに乗り込むとひとつ下の45階で停まり、扉が開いた。

そこには眼鏡をかけた男の人が立っていて、失礼しますと言って乗ってきた。

確かこの人って、私が初めてこの会社にきたときにエレベーター前で会った人だ。

「専務はもうお帰りですか?いいですね。定時で帰れるなんて羨ましい」

嫌みにもとれるような言葉を専務は黙って聞いていた。


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