ツンデレ専務と恋人協定
なんだろ、私。
ちょっと喜んでしまってるのはどうしてだろ。

傘とハンカチが嬉しいわけじゃない。

確かに自分では買えないようなブランド物だけど、それより違うことで喜んでしまってる。


「いいな?二度とあいつの車には乗るなよ?」


今日の私一体どうしちゃったんだろう?

なんだかおかしい。
エレベーターであんなことされたって言うのに怒りが込み上げてこない。


「おい!わかったのかよ」

「えっ?あ、はい!」

「お前熱でもあるのか?さっきからボケッとして」


専務はそう言って、私の顔に近づいてきて、おでこに自分の手を当ててくる。

私はまた固まってしまって瞬きすら出来そうにない。

なのに心臓だけは早く動いているのがわかる。


「熱は無さそうだけど、ちょっと顔も赤いな」


こんな風に誰かに熱があるかみてもらったのって何年ぶりだろう。

だからこんなに緊張してしまうんだ。


「大丈夫か?」

「は、はい。大丈夫です」


私は何をドキドキしちゃってるの!?

何故だか専務の顔も見られなくて目線を反らしてしまう。


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