バレンタインは俺の生き甲斐やっ!
あたしたちは、付き合いだしてからも、結局それまで通りの関係を続けていた。




もともと友達どうしだったし、いきなり関係性が変わって、甘い雰囲気になってりするはずがなかった。



そもそも、あたしの性格的に、甘いのとかむず痒うてかなわんし。




二人とも実家暮らしだから、人目のないところで二人きりでゆっくりとかもできなかった。





でも、一回だけーーー




二人で飲みに行って、その帰り。




駅で別れるときに、たっちゃんが、いつもとは違う真剣な顔になって。




その顔が、ゆっくりと近づいてきて。






………あ、これはキスされるな、とあたしは思った。





その瞬間、あたしはたっちゃんを押しのけて、何も言わずに逃げ帰ってしまったのだ。





< 20 / 38 >

この作品をシェア

pagetop