バレンタインは俺の生き甲斐やっ!
なんでって?





そらまぁ………なんちゅうか、



………こわかってん。





あたしは、これまでいちおう付き合っていた人がいないことはなかったけど、まともなお付き合いではなくて、キスなんかしたことなかった。




そういう雰囲気にならないように、あたしのほうが予防線を引いていたし。



そこまで踏み込んでしまう前に、あたしのほうから別れを告げていた。






そして、それ以来、たっちゃんはまったくそういう素振りを見せなくなった。





そういうわけで、あたしたちはずうっとまどろっこしい間柄でいるってわけ。





キジマさんに「どこまで行ったん?」と訊かれるまでもなく、どこにも行っていないのだ。





あたしのせいで。






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