バレンタインは俺の生き甲斐やっ!
「いったぁ!!」






たっちゃんが素っ頓狂な声を上げ、脇腹を押さえて、商店街のど真ん中にしゃがみこんだ。



しばらく俯いてうんうん唸っていたたっちゃんが、ゆっくりを顔を上げてあたしを見上げる。






「え、え、え……?


な、なんか、怒っとんの?


ミサキ………」






「………べっつに!!


早よ店入ろーや!!」






「え? う、うん………」






あたしはたっちゃんを置いてずかずかと焼き鳥屋ののれんをくぐった。





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