聖夜に舞い降りた天使
バルト医師は僕を小さい処置室に案内すると医師用の椅子に腰掛け、患者用の椅子に腰掛けるよう、僕に手で促した。
「アルベールさんは再生不良性貧血でこの病院に入院していたんだ」
「再生不良性、貧血……」
貧血は知っているが、その前につく聞き慣れない言葉に眉を顰めた。
「あぁ、簡単に説明すると骨髄機能低下による貧血の1つだ。骨髄の造血能力が低下し、抹消血中の全ての血球が減少する。
自覚症状としては息切れ、動悸、眩暈や出血傾向……」
バルト医師の説明にハッとした。
僕の脳裏には
「酒に酔った」と言ってふらついていたり、
秘事の際に異常なまでに息を上げていた
アンジュの姿が浮かび上がった……