ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
「弟、私が言うのもなんですが、すごく優秀なんですよ。才能もあるし、努力もしている。自慢なんです」
けれど、と晴人さんは視線を落とした。
「私は城勤めの身で、しかも姫の側役。いかなる状況でも、姫をお守りしお導きしなければならない。たとえ身内が息を引き取ったとしても」
「それって…」
あたしははっと思い出して、「ソフィア様の、ことですか」と問いかけてしまった。
ソフィア様は前サファイア当主で、翔太のお祖母さんだ。翔太にとっては親代わりの存在なのだと聞いていた。
ソフィア様が亡くなられて、すぐに翔太は当主になった。歴代で最も若い年齢で。
「さすがは"ガーネット"のお方。祖母をご存知なのですね」
晴人さんは眉を下げて笑った。
「思っていらっしゃるとおりです。僕は、ソフィア様__祖母の葬式に、行けなかったのです」
あたしは目を見開いた。
「どうしてか、聞いても…?」
「姫が他国の王族の方々とお会いするために相手の国へと参られていました。公式訪問でした」
ずっと前から決められていて変えようのなかったことだと言う。
「翔太は、私を嫌っています。祖母の葬式にも帰らず、命日にも顔を見せない私を。薄情者だと、そう思っているのでしょうね」
晴人さんは笑顔を見せるが、それはとても辛くてしかたがなかった。
「きっとその前からも私に不満はあったのでしょう。姫の側役を命じられてから今まで数回しか家には帰っていませんし、両親の命日にも墓参りできたことがありませんので」
「そんな…」
けれど、と晴人さんは視線を落とした。
「私は城勤めの身で、しかも姫の側役。いかなる状況でも、姫をお守りしお導きしなければならない。たとえ身内が息を引き取ったとしても」
「それって…」
あたしははっと思い出して、「ソフィア様の、ことですか」と問いかけてしまった。
ソフィア様は前サファイア当主で、翔太のお祖母さんだ。翔太にとっては親代わりの存在なのだと聞いていた。
ソフィア様が亡くなられて、すぐに翔太は当主になった。歴代で最も若い年齢で。
「さすがは"ガーネット"のお方。祖母をご存知なのですね」
晴人さんは眉を下げて笑った。
「思っていらっしゃるとおりです。僕は、ソフィア様__祖母の葬式に、行けなかったのです」
あたしは目を見開いた。
「どうしてか、聞いても…?」
「姫が他国の王族の方々とお会いするために相手の国へと参られていました。公式訪問でした」
ずっと前から決められていて変えようのなかったことだと言う。
「翔太は、私を嫌っています。祖母の葬式にも帰らず、命日にも顔を見せない私を。薄情者だと、そう思っているのでしょうね」
晴人さんは笑顔を見せるが、それはとても辛くてしかたがなかった。
「きっとその前からも私に不満はあったのでしょう。姫の側役を命じられてから今まで数回しか家には帰っていませんし、両親の命日にも墓参りできたことがありませんので」
「そんな…」