ド天然!? 魔女っ子の秘密【2】
翔太は厳しい表情をしたまま近づいてきた。

「お前、また危険なことをして…!」

「これを見て、翔太。これがチーリンの首元についていたの。多分、これがチーリンが暴れていた理由だと思う」

緑色の装置を差し出すと翔太はそれを拾い上げて「何だ、これ」と顔をしかめた。

「明らかに人工的に作られたものだな。微かに闇の魔力が込められているようだ」

「持ち帰って調べよう。チーリンの封印が解けたことも、何か分かるかも」

あたしの言葉に翔太は頷いて、「よく気づいたな」と言った。

「チーリンは元から優しい性格。絶対に原因があるって思ってたから」

それからあたしはチーリンを見つめて微笑んだ。


「だから、きっとチーリンはあたし達に攻撃しようとはしていないって分かったんだ」


チーリンは何も言わないけれど、その黒い瞳が優しく微笑んでいるように感じた。


『ありがとう、我を助けてくれて』


ぽうっと心の中にろうそくの明かりが灯るみたいに、言葉がなだれこんでくる。

これは、チーリンのテレパスだ。


『封印が解け外に出たときにはもうあの装置に苦しめられていた』

『あなたの封印を解いたのは誰?あの装置を取り付けたのは?』

あたしの問いにチーリンは『分からない』と答えた。

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