最後の恋愛Ⅱ
「そうね、ま、正式にお付き合いはじめたら考えるけど。」

と、とりあえず根性で笑顔を作る。

「隼人って呼ぶくらいで正式も何もないでしょ?ほんと、お堅い子ねぇ生娘でもあるまいし。」

生娘って!

今時、生娘なんて言いませんよ、柳生さん!

「そ、そういう問題じゃ・・・」

「じゃあ、私が呼んじゃおっと、隼人さん。」

語尾にハートマークをつけて、日下部さんが言った。

それに、私の心臓は素直に反応して、どきんとはねる。

何だ何だ

最近、私の心臓はおかしい。

不整脈だ!

「私なら、お試し期間なんかじれったいことしないで、即オーケーなんですけど、どうですか?」

・・・

ま、そうだろうね?

大麦の趣味も、本来なら私なんかより、断然日下部さんに当てはまるはず。

大体、何で大麦・・・私なんだ?

「どうして、森さんを好きになったんですか?」

おおお

心の声が聞こえたのか、今自分が思った言葉そのままを繰り返されて、正直驚いた。

しかし、お酒の勢いもあるのか、日下部さんグイグイきてるな。

柳生さんは、チャチャは入れる気満々みたいだけど、止める気はさらさらないみたいだし・・・。

ま、正直、ここは私も気になる回答であります。

大麦をちらっと見遣る。

微笑んで、グラスを手に取る大麦。

「何で、ね。」
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