最後の恋愛Ⅱ
柳生さんは、鞄をがさごそとまさぐりながら続けて言った。

「こいつとは付き合い長いけど、一人の女にこんだけのめり込んだこいつを見るのははじめてよ?適当に遊びまくってた男が、ま~一途になっちゃってさ。ほんとビックリだわ。」

一途・・・か。

そう、なのかな。

けど、今は―でしょ?

前は違うかったんだから・・・だから、如月さんみたいに整理できてない女の子がおでましになってるんだから―。。。。

信じられない・・・けど、信じたい気持ちも・・・

私は、大麦をちらっと見上げた。

大麦は、グラスを片手に、私に気付いて視線を優しく落とす。

それに反応して私は、さっと視線を逸らした。

くすっと、頭の上で小さく笑う声が聞こえる。

うう・・・

余裕だ。。。。

これが、イケメンの余裕か・・・確かに私にはない奴だよ。

「私から言うのもなんだけどさ、こいつから女に迫るなんてありえないのよね、そんなこと見たこともないし、聞いたこともないわ。だって、黙ってても女の子はいくらだって寄ってくるんだもんね?」

あああ

聞くほどに、最低男すぎるな大麦。

私の中に芽生えた信じたいという気持ちが一気に萎える。

大麦・・・まだ30歳、そうか・・・まだなってないんだもんね・・・。

そりゃ・・・

遊ぶよねぇ・・・こんだけイケメンならそりゃねぇ・・・

それが・・・この余裕を生み出してるんだもんねぇ・・・・・・
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