最後の恋愛Ⅱ
「森さんには本気なのよ、こいつ。」

そうかなぁ・・・?

「そうですかねぇ・・・結局のところ、自分の周りでは私みたいな女が珍しいから、興味本位で手を出そうとしてるだけなんじゃないの?一回ヤったらポイ捨てされるのは御免よ。」

私は、別にイケメンと付き合いたいわけじゃない。

泣きたくない。

泣かされたくない。

それだけだ。

「そんな怖がらなくてもいいじゃないですか!一回付き合ってみて、合わなかったら別れたらいいんだし!」

「馬鹿ね、日下部さん。森さんはそういう軽い考えで恋愛するのを卒業したのよ。」

・・・

えっと―

柳生さん、代弁・・・どうも。

「そっかぁ、じゃあ・・・所長、押し倒しちゃうしかないんじゃないですか?」

・・・・

ん・・・?

日下部さん、今、なんてった?

私は、目を丸くして顔を上げる。

「そうねぇ、結構グイグイいってるみたいだし、一回抱いちゃえば、森さんも観念するしかないしね。」

・・・

えっと―

柳生さんがけしかけるように言った今の文章、なんか信じがたい言葉だったような気がするけど・・・えっと、それは何のはなし?

柳生さんは、いつの間にやらコートを着込み、立ち上がりかけている。
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