最後の恋愛Ⅱ
自分の煩悩を戒めるため頭をふって、大麦の唇にさくらんぼを当てた。

「はい、あ~ん。」

大麦の唇がもう少し開いて、その舌にさくらんぼを乗せる。

唇でへたをぷつんと切ると、私の指先にはそのへただけが残った。

ぺろりと、舌で唇を舐めて、私を見つめて言う。

「旨い」

・・・・・・

「・・・そ」

呟いて、顔を伏せた。

だだだ、だめだ!

もう、大麦と一緒にいることが耐えられない。

認めさせられるだけだもん!

エロ大麦を、恋愛対象として見てる自分がいるってことに・・・

「大和も食べる?」

唐突の言葉に私は「へ?」と間抜けな返事を返した。

大麦の手にはさくらんぼがひとつ。

「へ、ってお前、色気ねぇなぁ・・・ほら、あ~ん」

くっくと喉で笑いながら、言う。

大麦の形のいい大きな手が近付いてくる。

「へ、え・・・え・・・」

躊躇ったけど、思わず、唇を小さく開いた。

あれ・・・?

けど、大麦へのあ~ん対決だよね?

自分があ~んをされるのは間違っているような・・・・・

・・・・!?????
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