最後の恋愛Ⅱ
「俺を、これまでの男と一緒にするなよな。」

そう言って、頬にチュッと口付けた。

「大和は、可愛いよ。」

・・・

そう、こんなふうに素直に言葉で愛情を示されることなんて・・・気持ち盛り上がってるエッチの時くらいにしか言われたことはない・・・。

「怒ってても、泣いてても、困ってても・・・可愛い。俺は、大和の全部が好きなんだ。どこか、なんて言えないな。」

はぁ・・・

私は、肩を落としてため息をこぼした。

大麦がくすくすと笑うその優しくなまめかしい声を頭上に聞きながら、身体がうずくのを感じつつ。

想われるって―、こんなに幸せなことなんだ。。。

「ま、週末まで待つよ。一応、俺、紳士だし。」

・・・お!

パッと顔を上げると、大麦はにこりと微笑んで唇についばむようなキスをした。

「今夜のところは、このくらいで我慢しとく。」

・・・っ

ぎゅっと大麦の袖を掴んで、私は紅くなり、顔をしかめた。

「ばかっ!」

大麦は、満足げに微笑んで、私を包み込むように抱きしめた。

「いいね、大和が俺をなじるの、好き。」

・・

そして、もっとなじって、って耳元で囁く。

ほんっとに、変態なんだから!
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