最後の恋愛Ⅱ
ガチャ

神様のいたずら

もしくは、当然。

といえば、当然。

扉が唐突に開いた。

っていうか、ノックくらいしろよ。

と、言ってもノックされてても開かれた瞬間にアウトは同じわけだけど。

だから

今、私が置かれている状況ってのは、どっちにしろ変わらないわけだ。

・・・

ドアノブに手をかけたまま、硬直する柊くんの視線は、デスクに押し倒されて半裸になっている私と、私のシャツの中に手を突っ込んで私にのしかかる大麦に、釘付けだ。

待って・・・

ぐああああああああああ

駆け上がる羞恥心。

悲鳴を上げることもできず、私は柊くんと動揺の硬直で返す。

誰が最初に口を開くのか、は、まぁ、考えるまでもなかった。

「柊、ドア閉めて。」

私のシャツから当然のように手を抜いて、続いて当然のように外したボタンを止めなおしながら、当然のように命令口調で柊くんをちらりとも見ずに言う。

いやいやいやいやいや

その冷静さはおかしいよ?

これ、異常事態だよね

やばい状態だよね

マズイことだよね?????

緊急事態発生だよねぇぇぇぇぇ?????

額に浮かび上がる冷や汗を感じながら、大麦を見上げている私に、大麦はふっと余裕の笑みを浮かべる。

なぜだ???

なぜ、こいつはこんなに余裕なんだ!!!
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