最後の恋愛Ⅱ
「柊、ドア閉めて。」

同じ台詞を繰り返されると、柊くんは、ようやく我に返ったようだった。

「へっ、あ、は、はいっ!」

そう言って、ドアを閉める。

大麦は、私の身体を抱き上げてデスクから下ろしつつ言った。

「また、邪魔が入ったな。続きは後でな。」

なっ

にを言ってるんだ、こいつは!

制服をぐいぐいと引っ張って整えながら、懸命に眉を絞った。

どうか、これ以上紅くなりませんように・・・

っていうか、もう駄目だ。

もうバレた。

バレてしまった・・・

大麦と

「え、森さんと所長って、そう、だったんですか。」

そうってどうなんだ!

その、そうは、つまりあれか?

付き合ってたんですか?って事か?

そうだよね

そりゃ、会議室であんな体勢でいたら、誰だってそう思いますよね。

「いいや、まだお試し期間中。」

そういうことをなぜ、言う必要があるかな?

所長なんだから、何とかうまくごまかしなさいよ!!!

「へぇ・・・じゃあ、森さんが・・・?」

ああ

その「が」は、分かるよ。

私が、所長に交際をお願いして、そのお試し期間中ってことですか、ってことですよね?

誰もがそう思うだろうことは予測できますよ・・・
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