最後の恋愛Ⅱ
「そっか、じゃあ弥生の言うようにカフェで軽く何か食うか。」

「うんうん!パンケーキが美味しいんだって~。」

弥生―と、下の名前で呼んだことにズキンと胸が疼いた。

どうして・・・?

この前は、如月・・・って苗字で呼んでくれたのに、何で下の名前呼びに戻ってるわけ・・・?

ううん・・・

約束なんか、してないんだ・・・

私が、勝手にヤキモチ妬いて、大麦は、笑って・・・応えてくれてただけで・・・

「森さん?」

・・・

ズキン

「はい・・・」

「パンケーキ、食べれる?」

私は、薄く笑って答えた。

「タベレマス」

森さん・・・って言った。

大和じゃなくて、森さんって・・・言った。

あ・・・

泣きそうだ。

もう、泣きそうだ、私。

覚悟して、勇気だして、復讐してやるつもり満々で来たのに、遊園地の中に入る前から、もうすっかり萎んでしまった。

酷いよ・・・大麦。。。。

大麦のバカ・・・

大麦のアホ・・

大麦の・・・

「オバサン、こっち。」

ハッとして顔を上げた。

目じりに浮かんだ涙を拭って、如月さんが招く方向へ駆け寄る。

「隼人さん、チケット買ってくれてたの、超優しいよねぇ。」

・・・

見ると、大麦と如月さんの手にはチケットがある。
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