最後の恋愛Ⅱ
「それで、チケットとかまで私の分は買わなかったっての?」

「ん?チケットは買って・・・如月?」

如月さんがぎくりと身を竦める。

あ・・・

もしかして・・・?

如月さんがいることも、今の今まで忘れててちょっと申し訳ない気持ちも生じていたけれど、それを超える怒りと・・

「ごめんなさい・・・。」

そう言って、鞄の中から未使用のチケットをちらりと見せた。

「それで買いに行ってたのか、・・・俺からのチケットなんか使えないって言われてんのかって思って内心傷ついてたのに。」

それは、こっちの台詞だっての!!!!

「でも、分かったよ。大和は俺のこと好きなんだ?」

・・・

そうだ。

そう言っちゃったな・・・。

・・・恥ずかしすぎる。

「もう一回言ってよ。」

「・・・何を。」

「何って、ほら、分かってるくせに。」

・・・

いや、それは・・・私だって何と言うか、焦って・・・

焦って・・・・・
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