最後の恋愛Ⅱ
大麦、・・・硬直。

そして、顔が青褪めていく。

ん?

誰だ、そういうヤバイ人ってこと?

私もやや身体を起こして、窓ガラスを見遣る。

それで、状況把握。

はたから見ると恋人同士のじゃれあいにしか見えなかったであろう、私と大麦の死闘。

それを、見つけたのは―とんでもない人物だったのだ。

大麦が青くなるほどの。

ぎょっとして、大麦をチラ見。

「ご、めん。ちょっと出る。」

「う、うん。」

私はうなづいて返した。

えっと・・・?

そこにいたのは、中年の男性。

けど、そこらへんにいるサラリーマン風ではなく、仕立ての良いスーツを来たロマンスグレーって感じの紳士。

素敵な笑顔をたたえたその人は杖を片手に大麦と私を見て、軽く会釈した。

誰だ・・・、この人。

大麦の知っている人?

あ、でも何だ、どっかで見たような気もする。

こんな感じの笑顔―

確か、ちょっと待ってよ

えっと―あっ!
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