最後の恋愛Ⅱ
「パパ、弥生こっちに引っ越すから!」

へぇ?!

「隼人さんのマンションの空き室調べて!」

しかも同じマンションですって?

あな、おそろしやその行動力と経済力。

はい分かりましたと、従っちゃう親ならそれはそれでダメ親だけど・・・

「ああ、分かった!」

元気よく従っちゃったよ。

「応援してるぞ、弥生!」

応援までしちゃってるよ。

「隼人さんが、何と言おうと弥生、絶対別れないから。」

「・・・弥生」

参ったぁ、みたいに困り声で呟く。

大麦ぃ、どうするんだよ~

これ、お試し期間とか悠長なこと言ってる場合じゃなくなってるんじゃないの?

「その人と弥生どっちが隼人を満足させられるか、勝負したげる!」

ええええ

しない、それはしないよ私!

って、大麦何か言え!

早く何とか言ってよ!

「・・勝負?」

おっと、ナニ聞く気あるんだよ。

「そうだよ、身体も、お料理も、家事だって、何もかも、隼人を一番満足させられるのはどっちか!」

大麦はちらっと私を振り返った。

振り向いて大麦の背中を見ていた私と、ばっちりと視線が交差した。

はややっ

怖くなって、くるりと背を向ける。
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