カッコイイ年下君との恋愛事情
「好きな奴。・・・いんのに、そー言うのホント無防備すぎ」
「あ・・・」
・・・そっか
そういうことか・・・・・・
「あははっ・・・そうだよね」
・・・どんなこと、私言っちゃったんだろう
昨日のこと、全然わかんないけど
「うん・・・」
秋くんは、私が・・・自分ではない誰かを想って言ったことだと思ってるんだ
「・・・・・ありがとうっ」
バカ・・・私っ。これで落ち込んでどうするのっ。
こんなの普通・・・普通のことだって
だって秋くんは私の気持ち知らないんだもんっ
自分のことだなんて思うほど秋くんは自意識過剰じゃない、んだもん。
ーーピーンポーンとチャイムの音が家中に鳴り響いた
「あ、さ、沙織先輩帰ってきたのかな」
顔が上げられなくて
顔が見れなくて
笑顔なんて作れなくなって
何かがこみ上げてくる気がして
誤魔化したくて、玄関まで駆け寄った
「おかえりなさい、さおりセンパイ」
でも・・・好きな人に好きな人が居るって勘違いされるの・・・けっこうキツイ
じゃあその誤解解けばいいんだって
バカな私でもわかるけど
そんなの怖くて出来る訳ない・・・
貴方に伝えられる心の準備なんて、まだ出来てない・・・