自惚れ男子の取説書【完】

「だって琴美、携帯忘れたんでしょ。何か連絡あったらどうするのよ。すぐ家帰りなさい」

「えー…他に何も予定入ってないし。大丈夫だよめんどくさい」

「口答えしない!携帯忘れた琴美が悪い。ここから帰れば10分ちょいって所でしょ」

そもそも携帯忘れたのも美沙が急かしたのが悪い気がするんですけど…

口答えする隙も与えられず、ただただ促されるままに店を出た。

「良い?琴美、ちゃんとまっすぐ帰るのよ。寄り道しないこと!」

「何それ小学生じゃないんだからさぁ」

ぶつぶつと文句を言いつつも、美沙の威圧に負けてまっすぐ帰ることにした。


美沙のお陰で少し気分が晴れた気がする。家への足取りは思いの外軽くなっていた。

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