自惚れ男子の取説書【完】
まぁそう都合良くいかないか。
残念なような安心したような。複雑な気持ちを引きずり私はいつもの道を自宅に向かって歩いた。
私のマンションは単身者向けの小規模なものだ。オートロックとおしゃれな外装、駅からそこそこの時間というのが決め手だった。
唯一不便なのが駐車スペースが無いことで、来客者も
近くのコインパーキングに停めるしかない。配達車はよく玄関前に幅寄せしている。
遠目にマンションを確認すると、玄関前にハザードが見えた。シルエットからして配達じゃなさそうだし。
うーん…ちょっと気まずいんだよね、これ。
車内の人と目が合っては気まずい。出来るだけそちらを見ないように、こっそりとエントランスへ入ろうとした。