自惚れ男子の取説書【完】
これか。
美沙が早く帰るよう促したのはこの事だったんだ。あのとき小田さんから連絡を貰って、きっと美沙が謀ったんだろう。
「すみません。あの、携帯忘れて出掛けちゃって。だからその体調は特に…」
「ああ?携帯忘れただと?携帯電話ってのは携帯するから携帯電話だって言うんだよ。持ち歩いて初めて意味あんだぞバカ!」
「はっ、はい!!」
「部屋でぶっ倒れてるかと思って焦っただろうが!アホ!ったく世話のやける。焦らせやがって…何か俺に恨みでもあんのか」
「恨みだなんてそんな!すみません!」
ペコペコとひたすら頭を下げる。怒りの収まらない小田さんのお小言を受けながら、ふと疑問がわいた。