自惚れ男子の取説書【完】

誰に会いに行ったのか。
美月さんは小田さんの何なのか。

聞きたい事は沢山あるけど、それは小田さんが許してくれなさそうだ。


「よし、んでいつ空いてるんだよ」


一仕事終えた、と言わんばかりにぐっと背中を伸ばすと小田さんは唐突に話を変えた。

「へ?いつって…何がですか」

「だーから今度はお前が奢る番なんだろ!お前がいつまでも計画しねぇから、この俺が連絡してやったんだろうが。それに返信しないとか何様だこら」

深くシートにもたれ眉根をよせる小田さんは、どこかの王様みたいだ。きれいな顔立ちには少し異質な風格。黒光りしたレザーシートはさながら玉座みたく、私はさしずめお叱りを受ける家臣って所だろうか。

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