自惚れ男子の取説書【完】
キッチンは男の人の家にしては小綺麗にしてあって、それなりに調理道具も揃っている。
まぁ……作ってくれる人も沢山いたんでしょうよ。
思わず口を尖らせながら冷蔵庫を開けると、卵やハム、納豆、豆腐…思った以上に充実していた。
そういえば初めて来た日、自分で料理してたような。
仕事も料理も何でも出来るのか、この男。何て嫌みなんだ…
あ、そういえば寝室は汚かった…と思い出して自然とにやつく。自分だけが小田さんの弱点を知っているみたいで、そんな事ですら嬉しくなるんだから恋って怖い。
「おい、何やってんだ」
「ぅわっ……!!んなっ!!」
お鍋を持ったまま存分ににやついていると、いつの間にか背後には小田さんが立っていた。