自惚れ男子の取説書【完】
あれだけ強引に食事を作らせておいて、洗い物はしてくれるんだ…。
てっきり片付けまでさせられるんだと思っていた私。
拍子抜けしてぽかんと固まる私をよそに、手早く片付ける小田さん。見れば、こんもりとお粥が入っていたはずのお鍋も泡だらけになって洗われていた。
全部食べてくれたんだ…。
一言”美味しい”が聞きたくて拗ねてたはずだったのに、簡単に浮上する女心。
全く…小田さんには振り回されっぱなしだ。
目まぐるしく変わる感情にふっと笑ってしまう。そんな私に気付かない小田さんはいつの間にか片付けを終え、冷蔵庫からほいっと小さな缶を投げてよこした。
「これでも飲んどけ。少し食ったから大丈夫だろ」
「えっ……あ」
なんとかキャッチした自分の手元を見ると、二日酔いに効くドリンク剤。