自惚れ男子の取説書【完】
待って……ちょっと待って。
「みっ……美月さんって、小田さんの…な、なんですか?」
胸に埋めていたのを思わず顔をあげた。
「はぁ?姉だろうが、何を今更」
ぽかん……と口を開けたまま、何も言えずただ固まった。
あ…ね…、アネ、姉。
「おい、何だよいきなり」
突然正気を失った私を激しく揺さぶる。ぐらぐらと揺れる視界から、少しずつもやが晴れていく。
「美月さん…結婚、小田さん……」
「あぁ?何言ってんだよ、はっきりしゃべれ」
「だって……だって、名字が違う!」
「そら親が離婚してるからだろ。お前、うちの母親会ったんじゃねぇのかよ」