自惚れ男子の取説書【完】
「ん、よし。日付変わったな。開けてみろよ」

時計を確認しくいっと顎で促されるまま、高鳴る鼓動を感じながら丁寧にそっと1つずつラッピングを外していった。

「あ、これって」

そっと取り出したそれは、いつか小田さんと見たネックレス。細身のゴールドのチェーンに小振りのダイヤのクロス。いつか自分へのご褒美に買うんだ、と話したのを思い出した。

「誕生日おめでと」

「なんで…これ」

予想外のプレゼントにツンと鼻が痛くて視界が滲む。

「だって!一緒買い行くって言ったじゃないですか」

日付が変わって今日は私の誕生日だ。「自分で選んだが良いだろ」ってめんどくさそうに言ってたくせに、なんでちゃんと準備してるのよ。

「あぁー…お前欲しそうにしてたから?」

「だって、これ!」

誕生日にしては正直豪華過ぎる。
確かに小田さんの持ち物は洗練されてていいお値段な物が多い。それが小田さんの金銭感覚かなとは思うけど、だからって私が貰うには高すぎる。

「あぁ?売り切れてて取り寄せたんだぞ。要らないってか?」

「なっ!そうじゃなくて!」

「じゃあ貰っとけ。店員に冷やかされてまで買ったんだからな?ちゃんと使え」
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