ご近所さん的恋事情
「そういうことだから、いつまでも触ってないでくれる?瑠璃子さん、こっちにおいで」


渉の落ち込みかけていた心は瑠璃子の言葉によって、ぐーんと上昇する。単純かもしれないけど、素直に嬉しかった。

渉は男を瑠璃子から剥がして、瑠璃子に手を伸ばす。瑠璃子は迷うことなく渉の手を握り、そばに寄り添った。

つい出てしまった嘘だけど、理解した上で手を差し伸べてくれる渉には守ってもらいたくなる気持ちも出てくるから、不思議だ。

守りたいと守られたい、渉に対して両方の気持ちが芽生えた。瑠璃子にとって、初めてのケースだ。20代までの恋愛では守ってくれる人を無意識に選んでいた。

男に甘えて、頼っていた。それでうまくいくものだと思っていたが、どの恋愛も結果的には別れに至った。


与えられるだけで、与えていなかったかもしれない。渉への感情で、過去を反省する。

反省はするけど、後悔はしてない。
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